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メール・マガジン
「FNサービス 問題解決おたすけマン」
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★第092号 ’01−05−25★
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人生はパートタイム
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●「パートタイマー!」
と突然ヒラメイタのは、ネット起業についての文章に目を走らせていた
時でした。 脱サラして起業するのも宜しかろう、ネットはその希望
を現実にする有力な武器だよ。 しかし、大切なのは人脈。 未だ
その席にいるうちに、それこそネットを活用して、、 というお奨め。
いきなり、は難しいかも知れない。 2足目のワラジ、あらかじめ試し
履きしてみた方が良い。 ネットの利点は、そこにいて、色々出来る
こと、ですからな。 マイ・ビジネスの開業にしても同じこと、
いわばバーチャル分身の術。 Aを手がける時はA人間、Bに向かえば
Bパーソン、自在なものです。 何かに取り組んでズーッと、、 では
ない、、 と、、 こりゃ、<パート>じゃないか!
たちまち私のB型的連想が始まってしまいました。
*
常雇いではあるが、職場の定就業時間をフルには働かず、従って給与を
時間ベースで支払われる形で働くのが<パートタイマー>。 即ち、
<就労形態>による分類でしかないのに、それをさながら<二級市民>
的呼称のように思う人もいた時代があったのです。 今もいくらかは、、
でしょうが、これはサーモスタット屋だった頃の話。 当時は未だ、
日本的経営システムなるものが世界的に脚光を浴びており、そのカナメ
は終身雇用、ピラミッド型組織をガッチリ構成しているのは正社員、が
<常識>でした。 それだけに、「人間みなパートタイマー」と説く
短い文章を某人材誌巻頭に見いだした時は、目からウロコ。 それは
ズバリ、フルタイム正社員なら安心、だろうか? 人生トータルでは?
と問いかけ、第2の人生やらボケ防止やら、その手段としての生涯学習
やら、<先>も考えておかねばなるまい、という主張でした。
が、
忠告は届きにくいもの。 その後間もなく吹き始めたリストラ嵐の中、
「結局、人生のスパンで見りゃ<パート>でしかなかったんだ、、」と
ガックリした人も少なくなかったはずです。
* *
たしかにパートタイマーは戦力補強の暫定手段でもあり、一段落すれば
サヨナラもあり得る、あまり安心できない身の上です。 それが
今なら<派遣>や<テンポラリー>。 原理的に臨時の雇いですから、
いつサヨナラでも感傷は無くて済みます。 が、なまじ常雇いだけに、
パートタイマーのサヨナラには何とはない悲しみが伴う。
前記警告的な文章の意図もその辺でしょう。 あなたもその悲しみを
間もなく味わう。 それにどう備えるつもりですか、、 と。
その時すでに私は<人生パート2>に突入していましたから、パート1
での経験(後述)とも併せ、深くうなずいた次第。 しかもパート2で
授かった仕事が<企業内研修講師>、ひと様の職場人生を客観的に見る
ことが出来る理想的?なポジションだったので尚更でした。
接した多くの管理職さんたちは文字通り<一所懸命>。 その姿は尊い
が、果たして報われるのか、陰ながら気にかかりました。 あまりに
一本調子。 人生、それだけじゃなかろうに、、 と。
* * *
私のパート1での役柄は<オーナー経営者>。 仕事と生活、切って
離せないし、分けようとも考えない。 自分が会社そのもの、という
意味での純正<会社人間>でした。 寝ていても、、だから物理的に
持ち時間の100%、心情的には120%の献身。
しかし一般、<社員>の献身は基本的に<契約の範囲>。 フルタイム
といえども、1日24時間すべてではない。 1週7日、ということも
無い。 <終身>雇用でも(たとえば60−22=)38年。 少しは
延ばされつつあるが、まあざっと40年。 寿命80歳として、パート
1は、、 <フルタイム>どころか<ハーフタイム>。
しかも祝祭休日は国際水準以上に多く、有給休暇も消化しなくちゃなら
ない、、 何だ、お休みばかり、、 と私には思えるが、<パート>に
対しては大きな態度、妙な優越感で胸を張る<正>が少なくなかった。
* * * *
仕事人間として、ならむしろ胸を張るのも結構。 真剣に取り組む姿勢
は評価します。 が、<半分>の人生が<すべて>のような一所懸命は
いかがなものか、とは言いたい。 長い<その先>があるのだから。
大霊界からのお迎えが早かった昔とは様変わり、今は<定年まで>すら
アテにならなくなった上、<その先>がやたら伸びており、しかもそこ
での就業機会がほとんど無い。 で、どうする? 人生究極のPPA。
この件、<予防策>は事実上あり得ないのだから、<その時はこれで>
という<乗り換え策>で対処するほかありません。 それはあくまで
<あらかじめ>準備すべきものなのに、普通滅多にはしない、、
たとえしても、経済的蓄積くらい。 それは大切だけれども、人はパン
だけじゃ生き生きとしない動物。 何かに役立っている、という実感が
必要なのです。 だから、何に乗り換えるか? を考えておかなくちゃ。
で、冒頭の話に戻る。 もしかすると今必要なのは「パートタイマー」
の割り切り。 このオレがパート? なんてのはフルイ、カタイ。
たとえばアチラの<社外重役>、みな
( I'm working ) on part-timebasis ですからね。 あなたも一つその気になって、<重役>という
老後、お考えになってはいかが?
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●サーモスタット屋にも
よそ様同様<パートタイマー>はいました。 指先の仕事ですから女性
頼み。 それは<主婦労働者>、でも、それぞれの家庭では<トップ>。
敬意をもって対等に接したことは言うまでもありません。 たとえば、
(家でも会社でもトップ経験の無い)大卒<正>社員たちに、「君らが
<管理>している、なんて思わんでくれ。 彼女らの誠実さと気働きが
我が社の品質の元だ。 業務上の申し出は決して無視するな。 感謝の
念で受け、迅速に、、」と常に要請していたくらい。
*
地域の特性もからんで、若い人は滅多に来ない。 たいていは子育てを
終わり、さて、と見回したらそこに我が社が、、 で訪ねて来る中高年。
昔は勤めに出ていた、という人もいなくはなかったが、ほとんどは真性
専業主婦。 職歴・経験は事実上<ナシ>、当然人物本位の採用でした。
もちろん面接だけではなく、F式クレペリン精神作業検査は受けて頂く。
M群ならOK、Lはご免蒙る。 しかし希には、ほとんどLでも採用
する。 そこが故F先生の不思議、向上余地あり、が何故か分かる、、、
専業主婦の日常には厳密な時間の刻みが無い。 それだと、人間能力は
錆びるというか、眠るというか、あっても発揮されにくくなるそうです。
しかし入社して、フルでなくとも毎日規則正しく往復し、職場のルール
など守って過ごすと、、 アーラ不思議、
日を追って、人によってはメキメキ、能力が発現して来る。 目つきが
生き生きし、表情が明るくなり、声が大きくなって、、 人が変わる!
その体験から逆に、オトコでもブラブラしてりゃ色々な機能が低下する
だろうことは容易に推測できます。 目は輝かず、表情も暗く、、そう、
<人が変わる!>かも知れませんぞ。 これが第1のヒント。
* *
年齢の高い女性たちが我が社の風土や運営方式に素早く適応できたのは、
第一に彼女らの資質が優れていたから、でしょう。 「愚かな弁護士や
医者はいないが、賢い木こりや農夫はいるもの」ですから。 さらに、
彼女らには大きな共通点がありました。 即ち、既婚で子持ち、それは
嫁ぎ先の家風という<異文化>を克服したことの証明です。 実際、
責任感と忍耐と工夫の要る子育て経験から、表立たない黙々たる努力が
実を結ぶ、と信じる人たち、また、周囲との協力が自然に出来る人たち
でした。 それが静かな態度の中、ある種の自信として滲み出て来る、、、
彼女らと対照的な理系大卒男子<正>社員たちは、時に自己主張、時に
屁理屈、時に結果的無責任、、 <近頃の若い者>ですから当然?身の
程をわきまえていないのが多かった。 でなきゃ、前述の<説教>など
垂れたりはしませんよ、、
これは第2のヒント。 高年男性の適職発見が困難なのは、ご本人の
コダワリのせい。 パート1で身に着けたものが邪魔して、どの仕事
を見ても気に入らない、、
何とか見つかっても、つい自己主張が先に立ち、そこの流儀に従えない。
そこまではこらえても、かつて中枢で腕を振るった人が振るわれる側に
回るのだから、表面ハイとは言うものの、心安らかではいられない。
長続きしにくい理由は様々ですが、本来<安心>は自分で作り出すほか
無いもの。 それには、まず心の持ち方を切り換えることが必要です。
そこにすでに在るのは<異文化>、新参者はそれに従うのみ、、 と。
* * *
ご近所のNさんは、潔く切り換えました。 かつては精力的な営業マン。
<卒業>した今もエネルギー旺盛。 色々考え、試し、ついに福祉関係
の仕事を見つけ、めでたくパートタイマーに変身しました。
生活のリズムを保つことが出来、社会的に参加・貢献することが出来、
しかも<自分の時間>が持てて満足、、 パートタイマー、良い身分!
と生き生き。 食わず嫌いしなければ<安心>も得られます、の見本。
まず健康で、献身的な姿勢であることは必要。 そして相手のありよう
を優先し、その<文化>に溶け込む。 そして、コンテンツを生かして
<気働き>する、、 Nさんは見事でした。 しかし一般に、
徒手空拳、丸腰では心許ない。 なら、何を? 決まっているじゃ
ありませんか、
Rational Process ですよ。 あれなら、
未経験の分野でも、要点は何か、どこに気を配るべきか、相手は何を、、
など、ワークシートの上でたちまち見て取ることが出来ます。
いや、一々シートを広げなくて宜しい。 アタマに刻み込まれた順序
に従って情報を<質問で!>取り、状況を組み立てるだけ。 あなた
に答えるうち、相手のアタマの整理も出来てしまう。 さすが年の功!
と言われますよ。 事実、Nさんはそれで評価されている、、
* * * *
最近のNさん、<自分の時間>でネット起業も企んでいます。 ただの
遊びじゃ面白くない。 なら、いっそビジネスで遊ぶことに、、 と。
単純定型作業と違い、<その場に><長く><いる>ことが必要でない
のが非定型的思考作業の特徴。 ネットはまさに知的サービスの武器。
脳の力は無限です。 <パート>仕事だけでは余ります。 少し負荷を
かけないとかえってストレスを生じる。
on part-time basis なら<自分のビジネス>も並行させられて一挙両得、とNさん。
第2以降は<一所>でなく<マルチ>で行くべき、なら<パート>の
方が、、 という私の説を、見事にNさんが証明してくれました。
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<一所懸命>世代はコンテンツ豊富なので、つい第2以降の人生もそれ
に頼りがちになります。 でも、相手がそれを求めることは滅多に無い。
必ず役に立ち、喜ばれ、尊敬されるのは、むしろプロセスの力で、です。
しかも、プロセス的に考えるタイプの人は驚くほど少ない。 一人でも
増えることが、世のため人のため、、 いや、お互いのためになる。
パートタイマーとして不慣れな世界に飛び込むのは、女性ほど徹底した
<異文化同化>体験の無いオトコには少々難儀です。 が、プロセス力
があれば、それを
Rational Process で補えば、不利は克服できます。
そんなシニアが増えたら、<パートタイマー>への世の認識も、きっと
これまでとは変わったものになるでしょう。
Rational Process は<スーパー・パートタイマー>のツール!
■竹島元一■
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